龍が如く7 光と闇の行方
主人公交代や戦闘システムの変更、そしてお世辞にも評判が良いと言えない人物の脚本続行と色々と物議を醸した本作。
正直自分の中でも購入前の期待値はそれほど高くなかったです。
で、今回はそんな中実際に遊んでみてどうだったかの感想になります。
ストーリーのネタバレは基本的に無しです。
ただ、公式が出している情報は載せてますのでご了承ください。
シナリオ
Y山さんが脚本担当しているから龍が如く7のシナリオはクソ確定とか言ってすみませんでした
今作のシナリオは本当に良かったです。いや本当にめちゃくちゃ良かった。
そもそもこのシリーズを一通り遊んでいる人ならそこそこ共感してもらえると思うんですけど、龍が如くってナンバリングが進むにつれてシナリオが無茶苦茶になっていってたんですよ。
3くらいから怪しくなってきて、4は個人的にはラストバトルあたりの展開が500点くらいあるので割と好きなんですけど途中がガバガバで、5と6に関しては風呂敷の畳み方が0点。
といった感じだったんですよね。もちろん人それぞれ好みはありますけど。
その一方で別の人がメイン脚本を担当している龍が如く0やジャッジアイズはシナリオの評判がめちゃくちゃ良くて、シリーズ作品を多く遊んでいる人ほど今作の脚本担当の人に対して
こんな気持ちになってました。
そういった背景があったので、そもそもシナリオに対してのハードルの低さは正直あったんですけど、それ抜きにしても今回は良かったです。
途中ちょっと無理矢理感を感じる部分はありましたが、シナリオ自体の魅力が高いのであまり気にならずに物語に入っていけました。
自分としては最高傑作と名高い龍が如く0に並ぶ出来なんじゃないかなと思いますね。
今作のシナリオと5や6のシナリオの差を見ていると、やっぱりもうこれ以上桐生一馬主人公のストーリーを引っ張り続けるのは無理だったんだろうなと感じましたし、今回の主人公変更の決断は完全に上手く作用したんじゃないかなと。
そんな訳で次は新主人公の印象を。
新主人公 春日一番
最初に見た時の印象は
- 顔が濃い
- なんかノリが軽そう
- 顔が濃い
- これはちょっと人気出なさそう
といった感じで正直微妙でした。そもそもこのシリーズは桐生一馬の存在が大きすぎるので、どんなキャラでもネガティブな印象を持たれちゃうんですよ。
まあそんな訳で不安視されてたんですけど、実際に遊んでみたらもう一気に好きなキャラになりましたね。
桐生さんと比べると確かにお調子者な面やノリが軽い部分もあるんですけど全然不快じゃなかったですし、決めるところは決めるカッコ良さもありました。義理人情に厚いところなんかはよく似ていて龍が如くらしさは全く失われていませんでしたね。
また、このキャラを演じているのはあの錦山彰役の中谷一博さんで、オーディションで役を勝ち取っただけあって本当に素晴らしい演技で最高でした。なんか偉そうになっちゃいますが、春日一番というキャラの魅力を存分に引き出していたんじゃないかなと思います。
本当に演じたのが中谷さんで良かった。
それと春日一番の背中の刺青は龍魚で、桐生一馬の応龍と錦山彰の緋鯉を意識したデザインになっていて感慨深いものがありましたね。
戦闘パート・システム
今回主人公の変更以上に燃えたのがこの部分で、戦闘パートがコマンドRPGに変更されてます。まあこの部分には色々な意見があると思いますが、自分の率直な感想は
今回の仲間を前面に出したストーリーにはコマンドRPGは合っている。
けれど作り込みはもう少し頑張ってほしい。
といった感じです。
今作では今までの龍が如くシリーズよりも仲間の存在を強く推していたので、今までの戦闘そのままだったら協力感が薄かったのは間違いないです。今までのシリーズでも協力者を連れて戦う場面はありましたけどNPCは全く役に立たないので、結局ほぼ一人で戦っていましたし。
ですから今回のコマンドRPGへの変更はある意味では正解なんじゃないかなと個人的には思います。
戦闘部分は今までにあった龍が如くのバカゲー要素を強めに出していて、フリーターやホームレス、ホストなどの脱力しそうになるジョブや多種多様な極技。
そして最大のバカゲー要素がFFの召喚獣ようなシステムのデリヘル(デリバリーヘルプ)で、ツイートを引用させてもらいますが
極ソナ#龍が如く7 pic.twitter.com/5bJhubeSKy
— skullokei (@skullokei) 2020年1月16日
こんなのばっかりです。
ちなみにこのイ・リュウジョン(通称リュウ様)の初登場は龍が如く2で、まあ元ネタは昔流行したアレですが、元ネタが放送されたの2002年ですからね。18年も引っ張っていてもはや執念すら感じますが、本作の戦闘の売りはこういった強化されたバカゲー要素です。
ただまあ色々と笑わせてもらえるんですけど、戦闘のテンポはちょっと悪かったですし、ジョブシステムの作り込みもイマイチだったので、全体的にもう少しブラッシュアップしてもらいたかったですね。
難易度については基本的にそこまで難しくないんですが、終盤のとあるボスでいきなり難易度がジンバブエドル並みにインフレするのでそこだけ要注意です。
まあ全体的にぼちぼちといった印象ですね。
まとめ
今回不安視されてましたが自分としては大当たりでした。特にシナリオに関しては文句無しの出来で本当にプレイして良かったと思えましたね。
色々と変化している部分はあるんですけど、サブストーリーやミニゲームなどは今まで通りのノリで遊べますし龍が如くらしさはそのままだと思います。
結局のところコマンドRPGが合うかどうかが全てで、ここが受け付けない人には厳しいのかもしれません。
ただぶっちゃけた話をすると、今までの龍が如くシリーズの戦闘も別にそこまで面白い物じゃなかったと思うので、今作で戦闘のクオリティが著しく落ちているということはないと思いますね。
それと今作は今までのシリーズを未プレイでも充分楽しめる作りになっているので、この作品が龍が如くデビューでも問題ありません。
が、やはりナンバリングタイトルなのでプレイ済みの方が楽しめるシナリオには間違いなくなっていますし、楽曲のアレンジやファンサービス要素(一部やり過ぎな感じもしましたが)もあるので、自分としては6までプレイ済みの人こそおすすめします。
そんな訳でシリアスとユーモア両方を高いクオリティで兼ね備えた龍が如く7
興味が湧いた人はぜひ遊んでみてください