しんのブログ

結局ゲーム

LOST JUDGMENT 裁かれざる記憶

クリアしてから結構間が空いたんですけどとりあえず感想などを。

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前作ジャッジアイズがどえらい好評でしたし実際面白かったので、定期的にやらかす龍が如くスタジオとしても今作辺りでそろそろ転ぶんじゃないかなと若干不安に思ってたんですが、蓋を開けてみると今作も良作として仕上げてきたのでホッとしました。

 

ゲーム性に関しては「いつもの龍が如く作品です」

の一言で説明がつくくらいには今作も毎度お馴染みのパターンではあるんですが、前作で明らかに不評だった尾行パートもメインストーリーでは必要最低限に減らし、無駄に難易度が高かったサムターン回しによる解錠は削除。

こうしたユーザーの前作への意見をちゃんと受け止めて改善しようとしている姿勢には好感が持てました。

また今回の目玉要素としてユースドラマという主人公の八神が色々なコミュニテイに潜入捜査するパートがあるんですが

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ダンス部の指導員となってキレキレのダンスを踊る木村拓哉

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暴走族に入ってバイクレースをおっぱじめ、対戦相手(女性含む)にタックルを食らわせ時速100kmオーバーで走行中のバイクから転倒させる木村拓哉

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ガールズバー狂いになってひたすら女の子とお酒を飲み続ける木村拓哉

などの体当たり過ぎる演技を楽しむことができます。

 

が、ぶっちゃけた話をしますよ?

このパート面白いのは最初だけで、ひたすら単調で特に面白い訳でもないミニゲームを淡々と繰り返していくだけなので正直怠さの方が勝ちます。

まあユースドラマの進行は必須ではなくメインストーリーの進行に殆ど影響が無いのでそれほど大きな欠点にはなっていないですけど。

(ユースドラマに力を入れた影響かサブストーリーが全体的にやや薄味な気もしますが)

 

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メインストーリーはいじめを主題として扱っている為、どうしても胸糞描写があったり、前作と比較してグロ表現が大幅にアップしていたりと正直好みが分かれてしまう感じがします。

特に物語後半で主人公の八神にどうしても感情移入できなくなる人もいると思うので、万人受けするのはやっぱり前作ジャッジアイズな気がしますね。

 

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登場人物は前作の人気キャラ達が今作でもほぼ全員出てきますし、今作に出演しているのが

玉木宏さん

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山本耕史さん

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と恐ろしく顔面偏差値が高い面子なので、龍が如く7の久米のような実家の安心感はありませんが、木村拓哉さん含め役者の方々が出てくるだけでワクワクするのは本当に素晴らしいことですし、この作品の醍醐味だと感じます。

という訳で出演している役者さんで興味が湧いた方も是非。

(ここから先は本編ネタバレ有りの感想があるので未プレイの方はご注意下さい。)

 



 

ここから先は本編ネタバレ有り

 

 

 

いじめを主題としている今作の発売前にも現実でいじめ自殺が全国ニュースになってしまっていて、それを隠蔽しようとする学校側、そして正当な裁きを受けることのないいじめ加害者達。

遠い昔からずっと改善されることなく今に至る教育現場でのこの問題が今作のシナリオの核となっている。

今作の犯人というか黒幕(ラスボス)は、自分の過去の贖罪からそういった何の裁きを受けないまま平穏な今を生きるいじめ自殺加害者達を被害者遺族と共に殺し続けている男。

ネット等でしばしば見られる何の罪のない人間をいじめ殺すようなクズは殺されて当然。

を本当に実行している人物なんですけど

これに対して主人公の八神は一貫して、

「いかなる理由であっても復讐による殺人が許されるはずがない」

というスタンスを取ることになります。

どちらの意見が正しいかここで是非を問うつもりは無いんですけど、問題はプレイヤーが犯人側の意見に共感した場合。

ネタバレ無しの部分で少し触れましたが、こうなると物語中盤から恐らくプレイヤーは主人公の八神に感情移入できなくなるんですよね。

八神が犯人に訴え続ける意見は全て綺麗事や理想論にしか聞こえなくなる。こうなるとシナリオ自体の評価にも影響が出てくる可能性が高いです。特に犯人への説得材料に物語中盤で殺害される澤先生を使い続けるので、一部のユーザーからは澤先生botと揶揄されたりもしていて、やっぱり今回のシナリオは好き嫌い分かれるんじゃないかなあと。決して出来が悪いとかそんな訳じゃないんですけどジャッジアイズ程はおすすめできないですね。

ただ今回も相変わらず演出やBGMのクオリティは素晴らしいものがあるので自分としては充分良作だと思います。


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玉木宏さん演じる相馬戦の曲が個人的今作のベスト

 

龍が如くスタジオの代表である名越さんがセガを退職したので次回作が実現するか分かりませんが、自分は期待して待つことにします。